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土着菌で堆肥を作る

 

 堆肥作りは堆肥原料の種類、原料水分の程度、発酵可能な時間および施用する作物や育成ステージの違い等種々の要因で作り方は異なる。鹿児島県のように家畜糞尿が多い地域では、消臭化し効率的に堆肥化することが当面する目標である。
その前に、家畜糞尿とは?
   家畜糞尿を堆肥にする場合、大事な事は生産者や関係者が糞尿をどのように考えるかである。
 畜産にとってコストの一番かかるものは、飼料費である。分かりやすく話せば150万の飼料を家畜に給餌した場合、家畜が体に吸収するのは、50万であり、残りの100万は糞尿として排出される。家畜の口に入るまでは、貴重な飼料である。約24時間後にお尻から出る時点では糞尿であり、廃棄物・邪魔者になる。
 これが人間の認識のしかたである。栄養素的に見れば150万円の栄養の内、50万円が体内に吸収され100万円の栄養が体外に排出されている。これが札束であれば廃棄物 等という認識は立たない。札束そのもので人間の食べ物は作れない。このように考えると糞尿は、人間が生きていく上で、宝であることが理解しやすい。この宝をどのように処理し利用するかが人間の知恵と技術である。
 家畜を飼う段階では、糞尿が匂うことが最大の問題点である。
従って、臭わない糞尿を排出させるための餌が問題となる、更に、糞尿が落ちる床面に使う敷料が糞尿の臭いを減らす機能を持つ事が必要である。更に、その敷料を搬出し、効率的に発酵させる方法を工夫する必要がある。
 一般に家畜糞尿は、肥料として利用する。その場合、利用する側からは完熟堆肥に対する希望が多い。完熟化するためには発酵をよくすることが重要である。そのためにはスタート時点での水分を60%程度にすることである。この時点で土着菌、焼酎カス、アミノ酸、天恵緑汁及びミネラル等を混合すると非常に発酵が進みやすい。土着菌をどれだけ入れるとよいか質問が多いが、多く入れたにこしたことはないと答えざるをえない。しかし、菌の拡大培養のところで述べたように、米糠で拡大した土着菌の定量を使い堆肥による培養拡大を行い、種菌堆肥・戻堆肥を作っておくことにより、堆肥発酵のために最初から大量の土着菌を用いることができる。
 堆肥は切り返す目安は、表面30センチ程度のところまで白い菌系がはってきたところである。数回切り返して行くと発酵も弱まり、糞尿の臭いもなくなる。完熟した堆肥は手で崩すと土状になり、全体が白っぽくなり、腐葉土の臭いになる。このようになった堆肥は家畜が好んで食べる。
ンテナのままで種菌ボカシとして納屋等の日陰に保存します。
ボカシ肥の作り方の要点
   土壌を生産力のある健康な土にするには堆肥を施肥し、炭素の多い地力のある土壌にすることが基本である。
 その上で化学肥料に代わる有機質肥料として、ボカシ肥が登場する。ボカシ肥を使えば全て解決することはない。
 また、化学肥料を使ってはならないとする考えも、非科学的な考えである。化学肥料も発酵により微生物に利用された形で使えば、非常に有効なものとなる。
 一般的なボカシ肥の材料としてもちいられるものは、米糠、菜種油粕、大豆粕、魚粕、骨粉及びカニ殻等である。作物の種類や生育ステージにより原料の組み合わせや配合量を調整している。土着菌を用いてボカシ肥をつくる季節は寒い時期がよく、暑い時期は上手くいかない場合がある。正常な発酵では麹菌、納豆菌、乳酸菌、酵母菌の順に発酵を進ませるのがよく。この発酵過程はドブロクを作る際の発酵過程と同じである。(薄上秀男)
更に、植物の交代期処理にはリンサンボカシ肥(米糠、過燐酸又は骨粉、土を1:1:1で発酵させる。)用いることが重要である。
 収量を飛躍的に高めるには地力のある土壌を作り、栄養周期に則り、上質なボカシ肥で肥培管理を行うことがポイントになる。こういった技術を習得することにより、無農薬多収栽培が可能になる。
 
 

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