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牛の床管理への活用

 

肉牛肥育経営での土着菌の活用
    肉用牛の肥育経営では牛床管理が肥育実績に与える影響が大きい。牛床の状態をよくするオガクズを頻繁に交換することが理想的である。しかし、近年林業の衰退によりオガクズは高価になり入手困難な場合が多い。
 一方、作物から見ると、肥育牛経営で出される堆肥は炭素率が高いため、地力向上等有機質として他の畜種の堆肥より好まれる。肥育牛の敷料に用いるオガクズ床に散布する前から土着菌で発酵させてもちいることは、肥育農家でのオガクズの有効利用と堆肥利用農家への高機能有機質供給の両面から望ましい方法である。
まず、土着菌を採取し、米糠で拡大培養する。拡大培養した土着菌を土着菌の5倍程度のオガクズに混ぜ、廃糖蜜の500倍や焼酎廃液で水分50〜60%にし、数日間発酵させる。発酵したオガクズを更に大量のオガクズに混ぜ、廃糖蜜や焼酎廃液で水分調整すると発酵が進み、土着菌が繁殖したオガクズを牛床に最初から用いることができる。
 床を交換する状況になったら、搬出した堆肥には土着菌が繁殖しているため堆肥臭がなく、堆積後の発酵が順調にすすむ。この堆肥を完熟させ、戻堆肥と混ぜ合わせて使うと肥育牛床だけではなく、畜舎環境管理、良質堆肥生産 等地域有機質資源のリサイクルを軌道に乗せることができる。
 肥育前期飼料源を焼酎カスや土着菌で発酵させることも可能である。発酵させることで、低品質の飼料源を高品質な飼料に交換することが可能となる。今はまだ実験段階である。
 
酪農での土着菌利用
   酪農での糞尿処理形態は大きく分類するとフリーストールでの固液分離方式とスタンチヨンで自然硫化式に区分できる。
 フリーストールでの固液分離方式では、まず、液肥散布時の臭いが問題となる。この臭いを消し、液肥の肥料効果を高めるには、液肥貯めの中に土着菌を投入、できたら循環ポンプで液肥を動かす。土着菌の投入量は多いに越したことはない。最初は、液肥の数%程度を投入することが早く」確実な結果をだす。循環ポンプを設置できない場合は、ポンプタンカーの排水口のホースをタンク内に挿入、空気を1週間に2回程度(20分/回)噴射させ、好気性菌の活動を促すとよい。空気を噴射するとホース先端が跳ね上がる。ホース先端の位置を槽内の目的とする位置に誘導し固定できるようにするため、大きめの竹竿をホースにくくりつけると作業がしやすい。この場合、竹竿は、充分長くしておかないと、噴射開始時に人間の顎を下から突き上げ、大怪我をしやすいので充分な注意が必要である。
 土着菌処理をした酪農液肥は無臭に近い状態の高機能液肥になり、安心して現在の集落内での飼料作が可能となり、酪農が続けられるようになる。
固液分離した固形分については通常の堆肥発酵の手順で土着菌を繁殖させ、完熟堆肥にするとよい。完熟堆肥で水分が低下するとフリーストールの牛床用敷料として利用できる。また、通路の敷料にも利用できる。
 TMRによる飼料配合にも1日1頭あたり150〜200gの土着菌を配合した結果、家畜の病気が大幅に減り、乳脂率が向上し、牛舎の臭いが完全になくなっている酪農家が出現した。

 
 

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